第54回全国私学教育研究集会 東京大会始まる
◆今日(2006年11月9日)から2日間、東京で「第54回全国私学教育研究集会」が開催される。2つの基調講演のあと、11種類の部会に分かれ、日頃の私学の教育の成果についてプレゼンし合う。
◆目的は私学の教員の資質向上と私学経営の活力向上。参加者は私学人1000人を超える。教育再生会議、教育基本法改正、履修漏れ問題など、教育の組織力と教員の指導力が問われる中、私立学校はすでに1952年から、私学間の教育力の競争を行ってきた。大学合格実績という量の競争ではなく、教育の質の競争であり、教育の相乗効果の創出である。
◆その象徴であり最大級の規模の研修会が「全国私学教育研修会」。それだけにプログラムは相当工夫されている。基調講演は、ノーベル物理学賞を受賞したあの小柴昌俊氏と筑波大名誉教授の村上和雄氏。演題はそれぞれ「やれば、できる。」「笑いや感動が可能性を引きだす」。
◆モチベーションや感性を科学する講演になるだろうが、自律と他者の気持ちを受け入れることの重要性が説かれている昨今にあっては、記念碑的講演になるだろう。
◆そして部会に移行するというプログラムの流れだが、私学経営部会、教務運営部会、生徒指導部会、学校における危機管理部会、環境教育部会、食育と健康管理部会、ことば力Ⅰ部会、ことば力Ⅱ部会、ことば力Ⅲ部会、表現力教育部会、情報文化と学校部会という私学教育の全分野に渡っての研究の成果発表。
◆それぞれ、プレゼン→パネルディスカッション→関連講演→ワークショップというような流れが工夫されていて、私学の先生方の日頃の授業の創意工夫がそのまま表れている。つまり講義型と議論型のバランスを取り入れているのだろう。
◆さて、昨日はこの研修会に先立って、東京私立中学高等学校協会創立60周年・東京私立中学高等学校父母の会中央連合会創立40周年の記念式典・祝賀会も開催された。東京都知事石原慎太郎氏、自由民主党東京都連会長石原伸晃氏、文部科学副大臣遠藤利明氏もお祝いにかけつけていた。
◆「近代国家日本を作ってきた公立学校は、どうしても作り上げることに没入し、知識重視の近代教育を構築してきた。それは歴史的に短期間で作り上げるのだからやむを得なかった。しかし、それだけでは、国を支えられないということは、現状の山ほどの教育問題から明らかになった。その点、私学は明治以来、官立学校とは違う路線で、知性と感性の両方を大事にして教育を作ってきた。国を支えるには技術と芸術の両方が必要なんだ。そういう教育をこれからもぜひ牽引していって下さい。お祝いのことばではなく、お願いのことばになりました。」というような趣旨を知事は語った。
◆そして「東京私立中学高等学校協会」会長近藤彰郎先生(八雲学園理事長・校長)は、「このたび発足した安倍内閣は、教育改革を主要な政策としておりますが、建学の精神を礎に、時代の要請に応えていく、全国の私立中学校高等学校の姿をご覧いただけると幸いです」と私学の教育をモデルすることを提言した。(本間 勇人)
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