脳科学から考える学校選択“古くて新しい”男子校・女子校
今年は脳を鍛えるソフト・教材から電卓まで様々な脳関連商品が発売され、脳トレブーム
とも言える一年だった。大人から子どもまで楽しみながら多いに脳が刺激されたことだろう。
最近では、脳トレのみならず脳科学が文系基調であった学習や教育の分野に取り入れられている。
例えば、アメリカでは脳の発達に男女差があるという研究から男女別のカリキュラムを採用する学校が増えている。一説では成長段階の男の子の場合はセロトニンが少なく、女の子の場合はオキシトシンが多い。このことから男の子には一日に短い体操の時間を数
度作り、女の子には教室の一角にカーペットを置き、いわば“おしゃべり”の場をつくった。テストも男の子と女の子でやり方を変えている。
「男の子は落ち着きがない」「女の子はいつまでもおしゃべりしている」と昔から言われるがそれを裏付けているよ今年はうだ。言うなれば、脳の発達に基づいて男女別学を行っていることになる。
有名な東北大学の川島隆太教授の研究によれば、簡単な計算、音読によって脳(前頭前野)が活性化することがわかっている。つまり、「脳を鍛える」=「前頭前野の機能を高める」と言い換えられるかもしれない。だが、米国立衛生研究所(NIH)によれば女の子の前頭前野は11歳までに最大の「厚さ」に発達する一方、男の子はそれより1年半遅れるという。それほど大事な前頭前野の発達に男女差があるのならば教育や学習に差が出てきても不思議ではない。
最近は共学校への人気が高まり共学化した学校もずいぶんと増え、首都圏の男子校・女子校はほぼ東京都と神奈川県に集中している。今こそ、“古くて新しい” 男子校・女子校を脳科学の観点から学校選択の視野に入れるのもいいのではないだろうか。
参考:
Newsweek 日本語版 2005.9.28「男女共学は時代遅れ?」より
Newsweek 日本語版 2006 2.15「男子の学力低下が深刻なアメリカ。性差が学力格差を生む衝撃の事実と、「男女別学」という指導法の有効性を最新科学で解き明かす」より
[初出:NettyLandかわら版12月号]
(岡部 憲治)
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