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2007年4月24日 (火)

東京女子学院の教育の手ごたえ

★本ブログの「東京女子学院(TJG)の教育の成果」を読んで配慮してくれたのだと思うが、NTS教育研究所の上席研究員藤崎正彦氏(NTS教育研究所上席研究員)が、TJGの鈴木先生宛ての訪問感想コメントメールをCCで送ってくれた。TJGの教育活動の手ごたえとその割にPRが少なすぎるという臨場感ある内容なので、もっとTJGの教育の中身を知ってもらうためにも、ここに一部公開させてもらう許可をもらった。

鈴木先生

本日はありがとうございました。

4時間以上もの長きにわたって、授業見学、校内見学のみならず、酒井校長先生とのお話しの機会をいただき、ありがとうございました。

最初に見せていただいた吉田教頭先生の授業の丁寧さには驚きました。これなら落ちこぼれたりする生徒はいないだろうな、という印象です。また、高2の女子ばかり、しかも7名という少人数であるにもかかわらず、吉田先生の投げかけに生徒が大なり小なり反応を返していたのにも感動しました。些細なことかもしれませんが、普段から生徒との関係を作れているのだろうなと推測されます。

中1の生徒たちは元気で楽しそうなのが何よりです。余計なお世話かもしれませんが、現状の学力レベルはそう高くないでしょうから、整数に限定して正負の概念を徹底させた方が良いと思います。計算で苦労させてしまうと、計算ミスなのか、概念上のミスなのかがつかめなくなってしまうのではないでしょうか。まだスタートしたばかりだからこそ基礎固めに徹底するのが得策かと思います。

ひとつ気になったことは、教室に貼ってあった自己紹介ですが、「自分のいいところ」の欄に「ない」と書いてある生徒があったことです。実は教室で面接練習をしている際にも「あなたのいいところは?」「あなたの長所は?」と聞くと、やはり「ありません」という子が多々います。自分自身の内面に目を向け、たとえほかの人と違っていても良いところは良いと認められるように支援してあげてください。

英語の授業も嫌でも英語で受け答えする状況に置かれているので、自然と力はつくのでしょうね。とても魅力的だと思います。保護者にも実際に授業を見てもらう機会を増やしたら良いと思います。子どもの教育に関心のある親の興味を惹くだけの魅力はあると思います。校長先生のお考えや実際にやられていることもまた、充分に保護者の興味を惹くものだと思います。大学合格実績もあわせて、どんどん外部に情報を発信していきさえすれば、来年度50人は夢ではないと思いました。現状では外部に対する情報発信が少なすぎます。昨日HPも見ましたが、ありきたりの情報のみで、保護者に訴えるものではありませんでした。

本日、鈴木先生や校長先生にお聞かせいただいたお話しや実際に取り組んでいることや、生徒の様子、授業のこと等をどんどん発信しましょうと、校長先生にもお話しさせていただきました。一応、こちらからの情報提供として、「Honda発見・体験プログラム」、「親業、教師学」、「Nettyかわら版」の資料をお渡しし、簡単にご案内させていただきました。・・・・・・最後になりますが、入試問題のご送付ありがとうございました。まだ目を通していませんので何とも申し上げられませんが、(「かわら版」の私の担当ページの)記事を作る方向で検討いたします。 ・・・

★藤崎氏の学校や人間関係を判断する視点・切り口は、アドラーの思想。フロイトやユング、ロジャーズほど有名ではないが、彼らとは対極の非権力的対人関係を形成するという点で、知る人ぞ知る偉大な心理学者でありカウンセラーであり、思想家。ITあるいはインターネット社会では欠かせない、フラットな心性と知性。おそらくポストモダニズム思想家のベースの1人と数えてよいのではないだろうか。

★おもしろいのは、吉田教頭先生の授業スタイルというか授業の中のコミュニケーションに藤崎氏が興味を持った点。似た匂いを感じたのだろうか。吉田教頭は元駒東の教頭であると同時に教育カウンセリング界の重鎮。もしかしたら詳しく素性をTJGの先生方には明かしていないかもしれない。しかし、見る人が見ればわかるのである。

★吉田先生のカウンセリング手法は、フロイトやユングのようにモダニズムよりでも、アドラーのようにポストモダニズムよりでもない。中道である。駒東の文化そのもの。

★しかし、その一方でTJGの中にいる生徒への目配り・気配りをしないモダニズム的教師の存在も喝破している。今の受験生の親の世代は1965年前後生まれが多いだろう。まだまだモダニズム文化に浸っている世代だが、あと5年もすればポストモダニズム世代。学校の見方に大きな変化が現れる。2010年には、それがはっきり現れてくるだろう。藤崎氏の感想には、そういう変化の兆しが埋め込まれている。(本間 勇人)

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