6月2日に中村で「国際化教育」講演会を実施
去る5月12日(土)には、聖学院で「Netty Land」主催の、『クリエイティブ・スクールを探せ~私学独自の環境が生む「教育の質」とは?~』というテーマの保護者対象講演会が行われた。
特別ゲストにヴォーリズ建築事務所から会長の片桐郁夫氏、ゲスト校として市川から副校長の及川秀二先生、立教女学院から教頭の山岸悦子先生をお招きした今回の講演会。参加者は決して多くはなかったが、わが子が6年間を過ごす「教育環境」を考えるうえで、貴重な示唆を与えてくれた各氏のお話に、参加された保護者の皆さんからは概ね好評をいただくことができた。
わが子にとって最良の「学校選び」のためには、いろいろな角度から私学を見る“視点”を保護者が持つことが必要。「クリエイティブ・スクールを探せ」シリーズの講演会やイベントでは、今後もそうした切り口で、学校情報や入試情報を発信していくことを目標としている。その点を理解いただけた保護者からは、この講演会の意義も認めてもらえたということだろう。
ただし、こうした情報は、志望する中学の「合格に直結する情報」ではないために、すぐには多くの保護者の関心と結びつかない面もあるようだ。忙しい保護者からすると、それも当然かもしれない。そのあたりのことも考慮し、こうした講演会の意義をどう工夫してうまくお伝えしていくかが、「Netty Land」講演会の課題でもあるだろう。

しかし、これまでにも再三いわれてきたことだが、各私学の教育理念や方針、大切にしてきたことを理解したうえで受験に挑むことは、志望校合格のためにも重要なこと。受験生(わが子)の学力特性と、志望校の入試問題との“相性”が、合格のために重要なファクターであるのと同様に、志望校の教育理念や指導方針に対する、保護者の“理解と賛同”が重要であることはいうまでもない。
私立中高一貫校への入学者は誰もが、各校の過去から未来へと続く良き伝統を、「ともに守り育てていく」存在であり、それをさらに「進化・発展させていく」担い手となる。その連続性や、そのうえで時々に生まれる変化が、各私学の「文化資本(ハビトゥス)」や「文化遺伝子(ミーム)」と呼ばれるものを形成し、それが各私学の校風やカラーをつくり育てていく。
そう考えると、受験生と保護者が、それぞれの志望校の教育理念や指導方針への理解を深め、それに賛同する姿勢を持つことが、その志望校への合格にもつながる、ある種の“適性”を育てることでもあると理解してよいはずだ。
次回、6月2日(土)に中村中学校で行われる「クリエイティブ・スクールを探せ!」シリーズの第2回講演会のテーマは「世界水準の教育が求めるものと、私学の国際化教育」。参加校は、会場校である中村(女子校)をはじめ、聖学院(男子校)、世田谷学園(男子校)、かえつ有明(共学校)、頌栄女子学院(女子校)の5校である。各校それぞれに取り組んでいる「国際化教育」についてお話していただき、さらに参加校の先生方のクロストークによって、私学の国際化教育の取り組みについて理解を深めていただくことが狙いである。
「国際化教育」は、いま学校教育の課題として、私立だけではなく公立学校でも重視していること。各校の取り組みは多岐にわたる。今回の講演会に参加いただく5校の取り組みもそれぞれに違ったものである。そうした取り組みのバリエーションや違いを知ったうえで、各校が共通して求める「国際化教育の本質」を感じ取っていただくことが、この講演会の目的といってもいいだろう。
「国際化」といっても、単に海外研修や交換留学といった、形のうえでわかりやすいプログラムを実施するだけではない。私学の国際化教育には、6年間を通して体験するさまざまな取り組みを通して、民族性や文化的背景の違いを知ったうえで相互の理解を深め、立場や意見の違いを前提に協調や協同の糸口を探り、これからの社会をより良いものにして平和な世界を築いていくことを考えられるような、大きな理想がそこにはある。もちろん他者への思いやりや奉仕の精神を育てることも目的のひとつだろう。
そうした私学教育に共通する本質の部分を感じ取っていただけたなら、あとは保護者ご自身の視点で、関心のある私学の「国際化教育」について、それぞれに調べていっていただくと、各校の独自性や大切にするものが浮き彫りになってくるはずだ。
土曜日である6月2日の9時から11時まで行われる、この「私学の国際化教育」をテーマにした講演会の後には、会場校の中村中学校の説明会と体験授業も用意されている。参加無料で、中高一貫校と中学受験に関心のある方ならどなたでもご参加いただけるこのイベントに、ぜひ多くの方に足を運んでいただければ嬉しいところだ。
お子さんが午前中にお通いの塾でテストを受けているならば、午前中は保護者の方だけでご参加いただけるとよいだろう。また、お子さんのテストが午前中に終わるならば、午後からご一緒に中村中学校の体験授業と説明会にもご参加いただけると、私学の教育について実感し、理解を深めていただける良い機会になると思う。 (北 一成)
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