大学入試でもパワーを発揮する頌栄女子学院の海外帰国生
頌栄女子学院(東京都港区・女子校)といえば、1学年約220~230名ほどの生徒たちのなかに、毎学年50~60名の海外帰国生がいることで知られる、積極的な「帰国子女受け入れ校」だ。また、都営浅草線「高輪台駅」から徒歩1分という交通至便の都心に、「ここがホントに港区なの?」と驚かされるような豊かな自然に囲まれた、素敵な雰囲気のキャンパスも大きな魅力のプロテスタント校である。
中1から高1まで、毎学年5クラスのうち3クラスに海外帰国生が分散し、それでも1クラスの半分が帰国生という形になる同校の雰囲気には、インターナショナルスクール的な部分さえ感じられる。明るさ、屈託のなさ、活気が日常生活にあふれ、それでいて一方では、トラディッショナルな落ち着きも併せ持っている。
毎年12月中旬に実施される海外帰国生の入試は、英語(筆記・英会話)と面接で行われるため、合格者・入学者のほとんどは英語圏の小学校、もしくはインターナショナル・スクールで過ごして、英語を身につけてきた生徒である。そうした英語力の高い生徒が同じクラスに約20名もいるわけだから、日本で育ってきた一般の生徒が、彼女たち帰国生から受ける刺激や影響は大きいだろう。
5クラスのうち2クラスには、帰国生が混ざらない形だが、毎年クラス分けがあるため、誰でも一度は必ず帰国生のいるクラスに入り、彼女たちと一緒に過ごすことになるという。英語に関して良い刺激を受けるだけではなく、それぞれが過ごしてきた国や環境の違いによる文化的な刺激も受けることもできる。また、互いに得意・不得意なことを助け合う姿勢を自然に生まれてくるという。
そういう日常が、この頌栄女子学院にとっては「当たり前」のことになっているため、在校生はそうした環境を特別なものとは感じていないという。そのなかで、海外や世界に自然に目を向け、そこで国際的な感覚を育てることができることが、頌栄女子学院という私学の際立った特徴のひとつだろう。
6月2日(土)に中村中学校で行われる「私学の国際化教育」をテーマにした講演会には、この頌栄女子学院からも帰国生ご担当の先生が参加してくれる。この先生ご自身が帰国生として頌栄女子学院に入学し、卒業して、母校の英語教員として勤める形になり、現在は帰国生の担当もされているという。きっと講演会の当日には、ふだんの説明会とはちょっと違った、楽しいお話が聞けるに違いない。
はじめにこの講演会へのご参加の依頼をした際に、同校の広報ご担当の先生は「うちの学校は何も特別な“国際化教育”はしていないですよ」とおっしゃっていたが、そういう自然なスタンスこそが「頌栄の国際化教育に違いない」と筆者は勝手に理解した。きっとそう間違ってはいないと思う。
この講演会の下打ち合わせにうかがった昨日、頌栄女子学院の生徒たちの「英語力を生かしたキャリアデザイン」についてお聞きしてみた。実は同校は、イギリスに「ウィンチェスター頌栄カレッジ」という姉妹校を持つため、高校卒業後に留学を望む生徒は、ほとんどがそちらに進学するという。
おそらくは、小学生時代までに英語圏の国々で長らく過ごしてきた生徒が多いため、どちらかというと帰国後は日本に生活の軸足をおき、大学も国内の難関大学への進学を希望する生徒と保護者が多いようだ。
ただし大学在学中に留学を考えている生徒の場合には、早稲田や上智といった、しっかりとした留学制度をもっている大学を希望するケースが多いという。
そして何より驚かされるのは、帰国生の大学受験における実績の良さである。東大や一橋大をはじめとした国公立大、早・慶・上智大などの難関私立大学に、かなり多くの帰国生が毎年コンスタントに合格している。
そして大学卒業後には、各自の進んだ分野や入社した企業・団体で「英語力を生かした国際的な仕事」についているケースが非常に多いという。ここで頌栄女子学院の卒業生が本領(パワー)を発揮しているというわけだ。
そんなパワフルで、なおかつインターナショナルな活躍を見せる頌栄女子学院について「国際化教育」という側面からもっと知りたい方は、6月2日(土)の中村中学校での講演会(9:00~11:00)に足を運んでみてほしい。参加校は、頌栄女子学院のほか、会場校の中村、かえつ有明(江東区・男子校)、聖学院(北区・男子校)、世田谷学園(世田谷区・男子校)の5校。いずれもこの「国際化教育」というテーマにふさわしい私学の先生方のお話を聞くことができる。きっと価値ある内容になることと思う。
なお、頌栄女子学院の帰国生受け入れの様子については、日能研が開設している「海外子女のための中学進学情報」サイトでも以前に紹介されている。関心のある方は、そちらもご覧いただくことをお勧めしたい。 (北 一成)
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